不純愛【完】

深層

***

朝8時。

突然鳴り出す呼び出し音に、滅多にこの時間から鳴らないそれに驚きつつも相手を確認。

《志乃》

想定外の名前に、一瞬テンションが上がって浮かれつつも、嫌な予感がよぎる。

いつもと違うことには大抵何かが起こるもの。

騒つく気持ちを抑えながらボタンを押した。


「…もしもし?志乃?」

『あ、おはようございます。瀬尾ですが』

「…?いや、知ってるよ?」

『失礼しました!あの、申し訳ないんですが、本日休暇をいただきたいのですが』

「……志乃?休暇って…どうかしたの?」

『いえ、ちょっと体調不良になりまして、』

「体調不良?風邪引いた?」

『あ、大したことはないんですが、念のためにと思いまして。移してしまうとあれなんで』

「………」

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