不純愛【完】

無常

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いつもより早く仕事を終えたこの日。

帰宅を急いでるわけでもなかったから、家とは逆方向にある大きな駅で途中下車をして適当な店に入った。

特に目的があったわけじゃないけど、あれもこれもと見ているうちに気がつけば両手いっぱいの荷物が抱えられていた。

中身はもっぱら趣味で集めているアジアン雑貨。

たまたま見かけた店に吸い寄せられるように入ると、可愛いものが多くてついつい手が伸びてしまった。

でも流石に買いすぎたかと反省していると、


「瀬尾?」


店を出て駅に行く途中、背後から声を掛けられた。

……デジャブ?

この状況には覚えがある。

遥と初めて会った時のような錯覚を覚えながら振り返ると、そこには宮部の姿があった。

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