不純愛【完】

忘却


大学生活は可もなく不可もなく。

ただ毎日が似た様なルーティンで過ぎていく。

加瀬とは違う大学に行き、そこで新しい仲間も出来た。

バイトも始めて適度に女と遊び、気が向けば抱く。

ただただ代わり映えのない毎日だ。


だけど一つ変わったのは“色”がなくなってしまった。

彼女がいた頃は、あんなに切なくて苦しい思いしか抱かなかったのに、そんな毎日でも彼女がそこに居ただけで色があったんだと気付く。

今はどれもが同じで、見るもの全てが霞んで見える。

加瀬が言っていた《恋》の力は相当なもので、世界の見え方まで変えてしまうらしい。

ロマンチストなんてガラじゃない俺がそう考えてしまうくらいには相当な威力を持っていて、俺にダメージを与え続けていた。

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