どうしても君が好き

第3章 /Ⅱ 相合傘




青い空、白い雲。快晴だった。
天気予報では、降水確率60%と言っていたのに、である。

凜は、食料を買いに出かけようと、小さめのショルダーバックに財布を入れて、外に出た。
日の光が強すぎず、弱すぎず、浴びていて気持ちがいい。

よく行く近いスーパーではなく、少し遠出することにした。
こうやって休日を過ごすのもたまにはいいな、と思う。


道端に生えた花々を見ながら進む。
大通りを外れた道であったため、人とはほとんど会わなかった。

だから、驚いた。
――見知った人影が現れたことに。

すぐに誰かは分からなかった。
じっと見つめられていると思えば、近づくにつれてやっと分かってきたという感じだ。
普段はスーツが見慣れているため、白いTシャツに赤のチェックのシャツを羽織り、黒のジーンズに、白い紐の緑のシューズというカジュアルな服装に余計に分からなかった。
まさかここで会うとも思っていなかったからでもある。


「ここで会うなんて、これこそ運命だね」
軽い口調、上辺だけの笑み。
間違いなく佐竹智樹であった。

なんて運が悪いのだ。
そう言えば、朝、テレビで見た星座占いは、下から数えた方が早かった気がする。
良くてもその場限りで覚えていないが、悪い結果だったにも関わらず思いだしたのは何故だろう。
運の悪さをより実感することになってしまった。


「こんなところで何してるの?」

「そういう佐竹さんこそ何してるんですか?」

「散歩かな。答えたから、凜ちゃんも答えてよ」

「今から買い物に行くんです」

「買い物か……」
ふと顎に手を当てて、考える仕草をする。

「まだ日も高いし、時間はあるよね」

「え?」





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