蓮華Ⅰ~碧眼少女×暴走族~【完結】
第三章 懸念 /不安な心に
彼女が去った後すぐさま追い掛けようとした彼等だがドアのノック音でその行動は一時止まった。
「汰壱(タイチ)ッス!」
“蓮華”の下っ端。
「入れ」
ジュンの許しを得ると焦った声のタイチは「失礼しますっ!!」と部屋に響き渡る程大きな声を出した。
この部屋は幹部以上が使う事を許された部屋。
緊張からか中々喋りだそうとしない彼にジュンが急かす様な言葉を入れると、それに覚醒したのかタイチは大きな声で話し出す。
「大変なんッスよ!今、下に来てるんス!!」
「来てるって何?」
サクは年上…先輩に当たるであろうタイチに訝しげな目を向けた。
そんな事気にも留めずタイチは声を張り上げた。
「“蘭鬼”の総長が来てるんス!!」
蘭鬼(ランキ)。
その名前に“蓮華”の幹部達の顔色が一変する。
瞬時に鋭さを増した目。
あらすじ
東日本大規模組織、極道一家。
そこには闇に染まり生きる一人の少女が居た。
「騙される方が悪いんじゃない」
裏切り少女×暴走族
総合ランキング29位獲得!(2013年01月)
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