蓮華Ⅰ~碧眼少女×暴走族~【完結】




そんな私を見て楽しんでいるのか陽は「あーあ、残念」と肩を竦(すく)めた。



「…まぁ蓮(れん)は仕事しくじった事ねーもんな」



陽は私の事を蓮と呼ぶ。


本名の蓮華(れんげ)から取ったらしい。



仕事か…


嬉しくない。



こんな汚い仕事の才能なんか要らない。


私はもっと……



「蓮。大丈夫か」



陽はこうやって些細な事でも気に掛けてくれる。



この汚い世界でただ一人心を許しそうになってしまう相手。



私達は血の繋がってない兄妹で陽は養子として私の親に引き取られた。



それはきっと“跡目”の為に…



「別に。何でもない」



フイッと顔を背け窓枠に肘を置いて頬杖をついた。



「そうか」



勝手ながら、話し掛けて欲しい気分でもなく、目を閉じた私に陽は気を使ったのか目的地に着くまで喋りかけてくる事は無かった。








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