蓮華 Final【完結】

第五章 総長消失 /見えたもの




歴史を感じる和風の家。


中は東条の本家と張り合えるくらい広かった。



「おい、カズさんの隣歩いてんのって…まさか…」


「…東条の餓鬼じゃねえか」


「何でカズさんとこんな所に来てんだ」



と、そんな小言があちらこちらで聞こえてくるが私は動じる事なくカズの隣を歩く。


中には「何考えてんだ」とカズに向けられた言葉もあったが彼が気にしている様子はない。



私は半歩足を踏み出して隣を歩くカズの顔を覗き込んだ。



「今更だけど私をここに入れて良かったの」



あの出来事からまだ数ヶ月。


私の罪は決して軽くはない。



しかしながらカズは「おいおい、変な事考えるなよ」と苦笑した。



「一応ジュンの面倒任されてんだよ。俺はただジュンの友達連れてきただけ」



コイツも相当変わり者だ。



「…頭に無断で」


「お前がそれ言うか」



………。


確かにここに連れてくるように頼んだのは私だが。




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