蓮華 Final【完結】

第五章 総長消失 /隠された言葉 サクside




「サクお前…。つーか今のまさか……」


「ユズキか」



アイツの去った廊下を見つめて呆然と立ち尽くすイブキさんとジュンさん。



俺は潔く影から顔を出して、立ち上がった。



「ええ、アイツですよ。全部聞いてました」



そこでやっと事の重大さに気づいたらしい二人は一気に表情を曇らせた。



イブキさんに至っては「何でこんな所にいんだよ」と言葉を溢していた。



カズはそんな二人にやれやれと肩を竦めて溜め息を吐いている。




「盗み聞きなんていい趣味してやがる」




と、ジュンさんが珍しく誉めてくるから俺は素直に受け取り、薄く微笑んだ。



「それはありがとうございます」


「………」


「それはそうと、二人はアイツの事追い掛けないんですか」



アイツが走り出して、二人は直ぐに追い掛けるかと思っていたが全く動く気配はなく、俺は少し…苛立っていた。




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