蓮華 Final【完結】

第二章 代償の末に /助かった命




私は上へ上へと目指した。



ユリ達の近くに行けるように。



嗚呼、相変わらず真っ暗だ。


何も見えない。



やはり私は死んだんだろうか。


“彼”を巻き添えにして。







――――なんて。



私はいつまでこうしている。


逃げている。



本当は自分で分かっていた。



あの時映った光景で誰かが言った。



“朝比奈柚姫は死んでいない”


私は“彼”に助けられてまだ生きているんだと―――。



だって聞こえるんだ。



私を呼ぶ声が。



それでも目を覚まさないのは怖いから。


悲惨な現実を見るのが怖いから。




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