逆様少女Ⅳ【完結】





“セリ”という珍しい名前の男は後ろ姿しか見えないけどここに居る面々の中で唯一黒髪だった。



姿勢よく椅子に座る“セリ”は高校の制服をシンプルに着ていて、そこから落ち着いた雰囲気が伺えた。



そんな彼は金髪に振り返る事なく「菜月が責任とるなら良いだろ。興味ない」しれっと素っ気なく言い捨てる。



金髪男の顔が分かりやすく引き攣った。




「ユナ」




未だ呼ばれ慣れないその声。


不思議な事に足がふらっと赴く。


赴くままに私は菜月の元へと歩を進める。



この時皆が私を見ていた。




菜月が―――自分達のリーダーが気紛れに連れて来た一人の子供のことを。




この面々を纏めていたのが――――当時高校生だった榊菜月だった。






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