逆様少女Ⅳ【完結】





ナリの様子が変だった。


変化には気付いていた。



だけど俺は変わりたかった。


結局俺はナリのことを置いていっただけ。




「渚……ナリが…っ」




伸ばした手が空を切る。


どれだけ伸ばしても届かない。



「色々ややこしくなってるみたいだね。悪いけど、後で聞くよ。相手は待ってくれないみたいだから」




渚は一度も葛城から目を逸らす事無く、足を踏み出した。


渚の背中が遠くなる。





「コウヤ。助かった」




視界がぼやけるのは殴られたからか。




悔しいからか、情けないからか、それとも―――――。









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