逆様少女Ⅳ【完結】





「いんすかー亮さん」


「女に手出すのは気が引けるなぁ」




全くこれっぽっちも躊躇いなんてないくせにそんな取り繕った言葉を吐いて喜々と私を見て口角を上げる。


亮は私からは身を引いてドサリとソファーに体を沈ませた。


ナイフをまるで玩具のように遊ばせる。



相手は三人…四人……いや、まだどこかに隠れてる。




「いいよ。あの人がボコボコにされてんの見てられないみたいだから」




今にも意識を飛ばしそうなアスマを蔑んだ目で一瞥し、奴等に許可を下した。



嗚呼、なんだって私はこうなのだろう。


せっかく、お留守番だって言われて、約束だって守っていたのに。



あれだけ唱えていた平和とは程遠い。




「“此処には自分すら見失ったような連中しかいねえ”」




そう言って彼はまた笑った。









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