逆様少女Ⅳ【完結】

第十九章 /逆様少女、御対面








「タツミ…会いたい」


『あぁ、俺も会いてえよ、ユナ』




こんな風にさらりと言葉を出せるのがタツミだったりする。


が、違うのである。




「じゃなくて、ナリに」


『あーユナ坊に弄ばれたー最近の女子高生こえー』


「分かったから場所教えて」


『冷えの。セリじゃねえの?弟の方か?』


「うん」




今はナリと話さなければいけないのだ。


コウヤくんも、私も。



隣でコウヤくんは私とタツミとの通話を聞いている。


まるで待てをされた犬のようである。



なんて言ったらナリにこれでもかってどやされるんだけど……。


それを少し寂しく感じるなんて可笑しいな。




『…知ってんじゃねえの?弟自身がお前等に会いたがってないって。特に水原コウヤには』




コウヤくんが聞いている手前、余りはっきり言って欲しくなかったけど…。




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