逆様少女Ⅳ【完結】

第十七章 /side 椿







いつまでたっても渚とユナの姿が見えず、二階に向かえば。




「お疲れー」



緩い挨拶で手を振る渚。


それからもう少し視線を下げると、渚の膝に頭を預けるユナがいて思わず出た舌打ち。




「どういう事だよ」


「いや、ちゃんと椿の話は聞いてたよ?途中から座って聞いてたんだけど、ユナちゃん寝転びだして、膝枕してあげたらすぐに寝た」




コイツに警戒心ってものはねぇのか。



それまで少しもなかった疲れがドッと出てきて片手で顔を覆った。


そんな俺を見て渚が勝ち誇ったように笑う。




「ユナちゃんって本当可愛いよね」


「きめぇ」


「妬くなよ面倒臭い」


「勘違いも甚だしいなお前」




言い放ち、マットの敷かれたそこに俺も腰を下ろした。


ユナの小さい手が渚の服をきつく握り締めていることに気付く。




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