逆様少女Ⅳ【完結】

第十七章 /逆様少女、前へ







セリは言った。


任せろと。



タツミは言った。


心配するなと。



亮は私を殺したいくらい憎んでいる。



なのに、あの日、あの声を遠ざけたのは――――私だった。




―――――その場所は今はもう整備すらされておらず、まるで人に忘れ去られたかのような倉庫地帯だという。



明日、彼等と両校を再三に渡り引っ掻き回したグループ“クローバー”との対峙が始まる。


そして――――




「待ってられるな」




彼等は私を置いていくという決断をした。



電話越しに椿の穏やかな声がそれを告げる。



膝で眠るレオを撫でながら、私は少し間を置いて考えた。


待つ?




「……皆…行くんでしょ」




私が力になれるのなら、私は行くべきなんだろう。


今までだったらきっとそうしてた。



来るなと言われても、参加してた。


彼等と同じ場所で見ていたいと思う気持ちは今でも変わらない筈なのにどうしてか、いや理由なんて分かってる。




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