逆様少女Ⅳ【完結】





「ユナ」



静かに名前を呼ぶその声が心地良く響く。




『いつもの喧嘩だろ』




椿は少し笑みを含ませて私を安心させようとしてくれるけど今回のはそんなんじゃない。



「カス校とアイツ等は違う…」



怖い……。



皆がいなくなってしまわないか。


この日々が壊れてしまわないか。




『珍しく弱気だな』




なんて言って笑みを溢す。


確かに“らしく”はないのかもしれない。




「……私…」



嗚呼また…その先の言葉すら見失う――――




『ユナー!明日終わったら遊ぼうな!』




いつの間に変わったのか、私の迷いなんてひと吹きで飛ばした元気な声。





0
  • しおりをはさむ
  • 1612
  • 4062
/ 368ページ
このページを編集する