意地悪な兄と恋愛ゲーム【完】

第七章 /闇と雷

次の日、美咲が部屋を出ると、ドアノブに図書室の鍵がかけられていた____




いつも通り、顔を洗い朝食をとる


もちろん、今朝も晴斗はいない

朝練に出ているからだ


ホッとしたような、少し寂しいような、複雑な気分



「昨日は、ずっと部屋にこもってたけど大丈夫なの?」


キッチンの中から母が心配そうに聞いてくる


「うん、もう大丈夫」


「そう、ならいいけど。最近はあなたたち様子が変よね~、晴斗も昨日、昔の自分と美咲の事を突然聞いてくるし…」


「え?昔の?」


「幼い頃、自分が美咲にどんな意地悪してたのか気になったみたい。だから、美咲のあの事も話したわよ」


「え、あの事って?」


「ほら、私が買い物に出てる間、晴斗に押し入れに閉じ込められた事があったでしょ?だから美咲は今でも、狭くて暗い空間がこわいのよね?」 


「も、もう平気だよ!部屋とか、暗くして過ごしたりしてるし!」


「あら、それは自分の部屋だからでしょ?」


晴斗の部屋だって平気だった!と言おうとして口を紡ぐ


お粥を運んだあの時、晴斗にドアを閉められて暗くなったのに、何で平気だったのかな?


もしかして、完全に克服できた!?


でも晴斗に、昔の弱みを知られてしまった事が、なんだか気に入らない…


「とにかく!私はもう克服してるんだから、お母さん、晴斗に余計な事話さないでよ…」





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