真夜中の相談屋敷

【相談3】口裂け女の恋愛事情 /その 4

「まぁ、あれはあれでいいんじゃない?」

「そーだな」

私と葉月、そしてユウは家へ帰る道を歩いていた。

辺りはもう真っ暗だ。

あの後、口裂け女と人体模型はまた会うことを約束し、口裂け女は学校を出て行った。

「まるで織姫と彦星だなー…。でも、なんか素敵かも」

「………恋……か」

葉月は寂しそうにその言葉をボソッと呟いた。

…葉月?

『ママー!ボクいい子にしてたから、あのお兄ちゃんの身体に入ってもいいよね!』

「え…、あ…、うん!いいと思うよ!たぶん」

あきごめん。と、心の中であきに謝った。

「それより舞、お前さ…」

…?

「部活動どうすんの?」

私達の間に沈黙が流れる。




「あっ!どうしよう決めてない!」

私がそれを言うなり葉月はため息をつき、期限までには守れよ。と、また母親みたいなことを言った。

私は『相談屋』で体験したことを思い出す。

「『相談屋』か…、ちょっといいかも」

今日のような温かい光景が見られるのは嫌ではなかった。

それに人の役に立てる。

「入るのか?前は入らねーって言ってたのに」

私は葉月に目を向ける。

「…?」

「…仕方ないなー!葉月がそこまで言うなら入ってやってもいいよ?」

人差し指を立てながら呆れ顔で言う。

「……そっか」

…あ…あれ?


気のせいだろうか。

葉月が少し微笑んだように見えた。

葉月が私の上から目線の言い方に、また突っかかってくるかと思ったが、突っかからずに素直に認めてくれた。

「なら、小池に言ってこいよ」

「…は?小池先生?」




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