真夜中の相談屋敷

【余談】少女、夢の中で /その 3

…!え…?


私は今、自分が置かれている状況を理解できなかった。

さっきまでドアの外に居たはずなのに、いつの間にか荷物を持って玄関に立っている。

「そんなに堅苦しくしなくていいのよ?あなたはもう家族なんだから」

「さ、家の中へお上がり」

目の前で、美代子という母と良光という父が、私を迎え入れてくれていた。


…私が…、“昔の自分になった”…の…?


いつの間にか、私があの少女になっていた。

あの少女は、昔の私の姿はどこにもない。


…あれ…?この先…どうなるんだっけ…。


あの少女に起こる先のことは分かっていたのに、今、私に起こるこれからのことが分からなかった。


…っ…!


あの少女が受けてきた今までの辛く苦しい感情が、私の胸の中に溢れてくる。

あの少女の感情が…。




…あぁ…、違う。




「……ありがとう…ございます…」








…この感情は、私が持ってるものだ…。






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