真夜中の相談屋敷

ある部分の歌詞が目に入った。


……。


「ちょ…ちょっと、コウカなシリコンセイ」

「なんでラップ調!?」

あきは私が、ちょっと高価なシリコン製。の部分をラップ調で言ったことに驚いている。

ここの部分はラップ調の方がリズミカルだ。

「はい次あき」

恥ずかしくなって、すぐにあきにまわした。

「えっ、えーっと…」

あきは歌詞をじっと見て、その後になぜか顔を赤らめさせた。

…?





「で…でも探すのタイヘンそうだYO…。お、落ちたトコロはトイレのナカ…」



「え、何言ってるの?」

私は冷たい視線であきを見る。

「小野寺さんが始めたんでしょ!?」

「別にラップ調にしろなんて一言も言ってないけど…?」

高価なシリコン製の部分はラップ調でやってみたかったという私的なヤツだ。

その後の部分をあきがラップ調で言うなんて意外すぎる。

「なになに?倉重くんだけにラップでみんなをクラクラさせるYO!みたいな?」

月斗はケラケラ笑いながらラップ調で言った。

すごく面白がっている。

「高坂くん!掘り返すのはやめてよ!」

「おー!あっきーラップを飽きずに言うYO!みんなを飽き飽きさせないYO!」

瀧もノッてきた。

「ねぇちょっと待って!僕今もうメンタルボロボロなんだけど!」

あきは今にも泣きそうだ。

言い出したのは私なのに、滅多打ちにされているのはなぜかあきだ。

…ごめん。あき。

心の中であきに謝りつつ、罪悪感を持ちながらチラッとあきに目を向けると、あきはムスッとしてうつむいている様子が見えた。

この流れ的に次に言うのは葉月だ。

みんなの視線が葉月に集まる。


…ちょっと期待が…。

私はワクワクしながら葉月が言うのを待った。




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