真夜中の相談屋敷

【相談6】トンネルシンガー /おまけ -月斗side-

水曜日の放課後。

俺は毎週この日を楽しみにしている。

「倉重くん、みーっけ」

「ひぇ…!」

俺が待ち伏せていた校門から姿を現すと、急いで校門から出ようとしていた倉重くんは足を止めて、一歩後づさりをした。

俺は倉重くんの正面に立ち、ポケットからカメラを取り出した。

「さぁ、今日も俺の勝ち。ほな行こか」

倉重くんは鞄の紐をギュッと握っている。

「や、やだよ!だいたい、なんで僕なの!?」

…あぁ、まだ“僕”か。

倉重くんはまだ“汚れない”。

「約束したやろ?毎週水曜日。倉重くんが寮に帰るまでの間に、俺が倉重くんを見つけたら…、“あれ”をしてくれるって…」

俺はそう言ってクスリと笑った。

「これはゲームやで?」

「う…。や、約束はしたけど…!でも、最近それが度を増してきてるんだけど!」

俺はため息をつき縄を取り出した。

「協力してくれや。“部活のため”なんやもん」

というのはこじつけだが。

倉重くんは今にも逃げ出しそうだったので、それを俺が倉重くんの右手首に縄を巻いて止めた。

「な…!?」

「行こっか」

「ひぇ…!」

俺達は第2寮に向かった。

その道のり、倉重くんは何度も逃げ出そうとしていたが、縄で右手首を縛り付けてあるので逃げ出せない。

俺はそんな様子をクスクスと笑いながら見ていた。







倉重くんはなかなか“汚れない”。







いつになったら汚れてくれるんだろう。







0
  • しおりをはさむ
  • 8
  • 20
/ 460ページ
このページを編集する