真夜中の相談屋敷

【相談8】女子会 /その 1

補習が休みの土曜日。

外は炎天下で、蝉がミンミンとうるさく鳴いている。

夏休み真っ只中だ。

私はリビングのソファに腰を下ろして、あるものに目を落としていた。

月斗にご褒美としてなぜかもらったもの…。




そう、あきの女装写真。


「…ふっ…」

…って、


なに笑ってるんだ私!

ダメダメダメ!ニヤけるな!ニヤけるな私!


自分自身の目を覚まさせるように両頬を軽く叩き、そしてもう一度写真に視線を落とす。

女装をして、顔を赤らめ半泣き状態のあき。

カツラなどは被っておらず、服だけが女の子用だ。

「なんで…」


あきは女装をするような性格だろうか?

なぜ写真を撮っているんだ?

そして、それをなぜ月斗が持っているんだ?


いろんな疑問が頭の中を駆け巡る。

…それに、なんでこれを私に…?

私は写真を上に上げた。

そして、それを下から見つめる。


リビングには私しか居ない。

葉月はたぶん自分の部屋に居るだろうし、ユウは私の部屋で眠っており、おばさん達はユウと一緒の部屋に居る。

だから、堂々と写真を見れる。

…別にこそこそする必要もないけど…。

でも見られたら見られたで、それはそれで面倒くさい。

私は写真をじっと眺める。

…なんで、女装なんか…。



「おい」

「うわぁぁぁぁ!?」

葉月が上から私を覗き込んできた。

私は慌てて写真を後ろに隠す。

「ちょっ…、なに!?」

「なにって、お前勉強しなくてもいいのかよ」

「別に、補習でやればいいし…」

と言っても、写真を渡された日からあまり補習に身が入っていない。

月斗は何事もなかったかのように補習をしてるし…。

この写真のことを聞こうとしても、いざ月斗の前に立つと言葉が詰まってしまう。

…どうすればいいの…。まったく…。

私はため息をつく。


そういえば、葉月は知っているのだろうか。

あきが女装をしていることを…。



私はチラッと葉月に目を向けた。

0
  • しおりをはさむ
  • 8
  • 20
/ 460ページ
このページを編集する