真夜中の相談屋敷

【相談9】相談屋、男子組の悲劇 /その 2

正午。

あきはあの後制服に着替え、私達はある場所へ向かっている。

「……あのー…、小野寺さん…?」

並んで歩いていた気がしたが、あきは私の一歩後ろを歩いていた。

私は歩く速度を少しだけ落とし、あきの隣に並んだ。

「なに?」

「えーっと、その…付き合うってどういう…」

ボソボソと言われると聞き取りづらいのだが、なんとか聞こえた。

「え、“服選びに”付き合ってあげるから、一緒に“買い物に”来てってことだけど…?」

「…え」

何か勘違いしていたのだろうか。

私はわけが分からず首を傾げた。

「か…買い物…?」

私達はショッピングセンターに向かっているが、そういえばあきに行き先を伝えていなかった。

「なんだろう…。勘違いした自分に恥ずかしさと精神的ダメージが……」

「何言ってるの?」

「なんでもない…」

「変なの」

「えっと…、それで、なんで服選び…?」

「あ、それはね…」


あきは女装させられてるんでしょ?

水曜日にあきと月斗はゲームをしてて…。

で、今度は私と月斗がゲームをするの。

そのゲームの内容は…。


私は今までの月斗との会話をあきに話していった。

「私思うんだけど、汚すっていうのはたぶん、服装が乱れるってことだと…。…あき?」

全てを話終わってあきを見ると、あきは顔を真っ青にして引きつらせていた。

「し…知ってたの……?」

「…あ、女装のこと?私最初あきが趣味でやってることかと思っちゃったよ」

「うっ……」

なんか追い打ちをかけてしまったのだろうか、あきは今にも泣きそうだ。

「だ、大丈夫だよ!あれは趣味じゃなくてゲームにずっと負けてたんだって知ったし…!」

「フォローになってないよ…」

「うっ…」

そんなこんなしているうちにショッピングセンターの入口に着いた。

「とにかく、服を選んで月斗に汚れたあきを見せたら、そのゲームは終わるから!」

私はできるだけ笑ってあきを励ますように言った。

「………ありがとう…」

あきも立ち直らなければいけないと思ったのか、ぎこちなく笑って応えた。





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