真夜中の相談屋敷

【相談10】最後を告げる花火 /その 1

8月29日、金曜日。

今日は月斗と前々から約束していたお祭りで、午後6時に神社の鳥居の近くに集合ということになっているのだが…。

「なんで本人さんが居ないの…」

私と葉月とユウ、それにあきは、もうすでに神社に集合している。

「えっと…、高坂くん、今日になってなんか…、面倒くさくなった…とか言ってて…」

あきは苦笑いをしながら説明をした。

「言い出しっぺはあいつだろ…」

葉月は呆れてため息をついている。

あんなドS野郎でも友達だ。

友達みんなでお祭りで遊べると思ったのに…。

…莉央…。

あの女子会の後、莉央も誘ったのだが、月斗の言葉を出した瞬間にお祭りに行くのを断った。

…なんで…?

好きな人が居るなら、普通来るはずだ。

「…結局、いつものメンバーってことか」

「なんだよその言い方は」

「別に?」

瀧が考えたあの関係図が今だ頭の中に残っている。

…うぅ…。さすがに意識しそう…。

蝉が鳴いている中、お祭りで賑わっている人達の声が聞こえてくる。

辺りは少し薄暗い。

だんだんと暗くなって行くに連れて、お祭りでのテンションも上がって行くだろう。

…よしっ、まぁ今日は楽しも!

「行こっ!」

『わーい!お祭りだぁ!』

私達は神社の鳥居をくぐり抜け、屋台が並ぶ沿道を歩き出した。



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