真夜中の相談屋敷

【相談10】最後を告げる花火 /その 4

ぎこちなく折ってある鶴とハートの折り紙、ビーズでできた髪ゴム、なんの物かは分からない金属製の輪の部分が小さな鎖。

お宝箱にはそれだけが入っていた。

「お前なに集めてんだよ…」

「ちょっ…!見ないでよ恥ずかしい!」

子どもの頃集めていた物を大きくなった今、改めて見ると正直恥ずかしい。

葉月は箱の中から鎖を取り出して、それをまじまじと見ている。

「…結構長い鎖だな。ネックレス…とか?」

「なんだったんだろ…。それ…」

その鎖はネックレスみたいに首にかける物なのか、それ用の繋ぎ目がある。

「……手紙…。なかったな…」

「どうしよう…」

葉月はその鎖を箱の中に戻し、私は絶望感に襲われてその場に座り込んだ。

「あき…」

私のせいであきの人生が奪われてしまう。

悔しさのあまり歯を食いしばっている私をよそに、葉月は勉強机の棚にある本を手に取っている。

「…まだ他の所にも……」

葉月は諦めていないようだ。

私も諦めたくない。

だけど………、


「もう…、どこに手紙を入れたか分かんない」

お宝箱に入れていたと思っていたから、他の所に入れたなんて考えられない。

「その箱になかったら…、ここには手紙はないのかもしれない………」

前に住んでいた家に置いてきてしまったのかもしれない。

そして最悪の場合………、


…捨て………、




捨てられた。


その考えが頭によぎったが、やっぱりその考えは良くないと思い、考えを消すために頭を軽く横に振った。






……

…………っ…、




…な、なんなの……?


座っている私の頭を、葉月がバシバシと叩いてくるんだけど…。

私今絶望感に浸ってるんですけど!

「なに!?」

叩いてくる葉月の手を振り払い、睨みつけるような目で葉月を見上げた。


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