真夜中の相談屋敷

【相談2】花子さんの名前 /その 1

月曜日。

久しぶりに学校に登校した。

「小野寺さんおはようございます。体の方は大丈夫ですか?」

「え?」

登校すると教室の後ろのドア付近で、無表情が特徴の学級委員の女子生徒が、私の体を気にかけているらしく話しかけてくれた。

…あ、ありがたい!けど無表情!

久しぶりの学校で、何事もなかったかのように接しられても、こっちが戸惑ってしまう。

「…あ、大丈夫!風邪とかじゃなくて…」

体を気にかけてくれているのだから、たぶん風邪とかのことだろうと思い、私はそう応えた。

「え、風邪…ですか?全身打撲じゃないんですか?」

「は?だ、打撲…?」

「河瀬くんがそう言ってたので…」

…は、葉月…。

チラッと葉月に目を向けた。

葉月は今朝もぐっすりと机に顔を伏せて眠っている。

…あ、あいつ…、変な理由を伝えやがって…。

「だ、打撲!そう打撲!大丈夫だよ!」

「そうですか。良かったです」

女子生徒は自分の席に戻って行った。

…信じちゃうんだ…。打撲とか…。

全身打撲になってたら今も動けてないよ、私どんな回復力なんだよ。

てゆーか、全身打撲になるって、私どんな激しい運動したんだ一体。

そういう疑問を持たないあの子の素直さに感心した。

…あの子、名前なんて言うんだろ…。

『ママー』

背後から男の子が幽霊がひょっこりと顔を出した。

いつも一緒に居ると決めて、学校にもこの子を連れてきた。

「葉月のとこ行こっか」

『うんっ!』

私と男の子の幽霊は、葉月が寝ている席に向かうことにした。

と言っても、私の席は葉月の隣だから、結局は私の席に行くと同じことなんだけど。


席に着くとすぐに、寝ている葉月の頭を思いっきり叩いた。

「痛っ!なんだよ!?」

変な理由を伝えやがって。という意を込めた。

「…別に?え、なんかあった?」

私は何事もなかったかのように、しらっとした表情で席に座った。

「ったく…。あ、その子…」

葉月は完全に目を覚まして起き上がり、私の背後に居る男の子の幽霊に気がついた。

『…?』

男の子の幽霊は少しだけ葉月を警戒をし、私の背後に隠れた。

「連れてきたのか…」

「うん。いつも一緒に居るって言ったし」

荷物を片付けながら応えた。




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