真夜中の相談屋敷

『しかも所々剥げてますしね。40年前は新品だったのに今ではもうこんなにボロボロ。きっと僕の心もボロボロになっているんでしょうね』

……。

『もう羞恥心なんて忘れましたよ。きっと心がボロボロになっているから忘れたんでしょうね。まぁ僕は気にしてませんけど…』

…来る。

人体模型は勢い良く机を叩いた。

バンッという音が虚しく理科室に響く。

『気にするに決まってるじゃないですかぁー!!確かに羞恥心はもうどうでもいいですけど!?でもどうでもいいと考え出した僕って一体なんなんですかぁー!?』

『…人体模型でしょ』

『そうですよ!人体模型ですよ!剥き出しの冴えないヤツですよーーー!』

……。

私はまたコーヒーをひとくち飲む。

人体模型は悔しそうな表情で拳を机に叩きつけている。

『うぅ…。こんな冴えないヤツを口裂け女さんが好きになってくれるわけないじゃないですかぁー!』

……。

『しかも胴体の中のパーツはバラバラに分解ができるから、地震とか来たら落ちるんですよ!?全てが!でも人間の前では動けないから拾えないんですよ!?』

…あら?このコーヒー冷めても美味しいですわ。

聞く気ゼロ。

恋の相談は聞くけど。

『空洞ですよ!?空洞のまま夜まで立ってるんですよ!?もうツラいんですけど!!』



…帰ろうかしら。



人体模型はネガティブであった。




【相談3】雑談〜終〜

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