真夜中の相談屋敷

【相談3】口裂け女の恋愛事情 /その 2

今の活動は、お化けの相談に乗る『相談屋敷』だ。

『あの時のお姉さんだ!』

ユウは口裂け女に駆け寄った。

『あら?あ、ユウくんっ!』

きっとユウは口裂け女に会った時、自分の名前を言ったんだろう。

そんなことよりも…、

「あのー…、口裂け女さん?」

私は恐る恐る口裂け女に声をかけた。

『さん付けはいいですよ!もっとフレンドリーで行きましょっ!』

「は、はぁ…」

…明るっ!え、口裂け女ってこんな性格なの!?

「…口裂け女さん。ユウとどんな会話を…?」

さん付けはいいと言われたが、一応相談者だ。

私は口裂け女をさん付けで呼ぶことにした。

『私がマスクを落としてしまった時ユウくんが一緒に探してくれたんです。『相談屋』のことも、その時ユウくんから聞いて…』

「ユウ、驚かなかった?その…、あなたの口を見て…」

『全然っ!むしろ褒めてくれましたよ!大きな口でかっこいいって!』

口裂け女は手でマスクに触れながら照れた。

『ママー!お姉さんの口、大っきくてかっこいいんだよー!』

『あら?ユウくんのお母さんですか?若いのにしっかりしていらっしゃいますね』

「うん、お母さんなんだけどお母さんじゃないっていうか…。あれ?」

どう反応すればいいか分からない私を見て、葉月は苦笑いをしている。


「くっちーはね、恋の相談があるんだって!」


瀧は口裂け女の肩を後ろから掴んで言った。

瀧は口裂け女をニックネームで呼んでいる。

瀧が、恋の。と、その言葉を言った途端、口裂け女の頬は赤くなった。

『や、やめてください瀧さん!恥ずかしいじゃないですか!』

口裂け女は赤くなった頬を手で隠してうつむいている。

…恋の…?

「…まぁ、立ち話もなんだし、そこの教室に入ろうぜ」

葉月は階段横の空き教室を指差した。

「オッケー!くっちー、入ろー」

葉月と瀧、それに口裂け女とユウは空き教室に入って行く。





花子さんの時といい、今といい…、







みんな順応性ありすぎじゃない…?






という私も、普通に会話したけど…。


私は曖昧な笑みを浮かべながらため息をついて空き教室に遅れて入った。

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