真夜中の相談屋敷 2

【相談10】静かな墓場 /その 2

意外にも、あきがそのことに対して怒る様子はなく、自責の念に駆られている自分のおじいちゃんを心配していた。

「そっか……じゃあ、どうしたら、その未練を無くして成仏することができる?」

平気を装うあきを、あきのおじいちゃんはもちろん、私も逆に心配してしまう。

「僕、幽霊が見えるでしょ?だから『相談屋』っていう部活をしてるんだ。生徒の悩みの相談に乗ったり、幽霊の相談に乗ったり」

『あき…』

「おじいちゃん、ずっと彷徨ってたんでしょ。だから僕にできることは…」

『あき』

「なに?」

『何故ワシのためを思うことができる。お前は小さい頃、父親に会いたがっていたな。その父親をお前から奪ったのは、他でもないワシなんだぞ』

「……」

『お前の母親も、ひとりでお前を育てることになったんだぞ』

「僕は!」

あきの声が、静かな公園に大きく響いた。

「…僕は、おじいちゃんに成仏してほしい。僕のためにずっと彷徨ってたおじいちゃんに。だから別に、母さんのことなんて……」

今度は小さな声で言うと、あきは懐中時計を握り締めたその手を、傷がある左胸に当てる。

「母さんのことなんて、僕には関係ない」

そう言っているあきの目は、寂しそうで、悲しそうだった。

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