真夜中の相談屋敷 3

【相談2】会いたい人 /その 2

長身で猫背、ヨレヨレの白衣を常に身に纏い、クルクルの天然パーマに、目が隠れるほどの前髪。保健室の熊ヶ谷 康介 先生の特徴といえばそれだ。

一見頼りなさそうに見える熊ヶ谷先生だが、実は前髪の下には男前の素顔が隠されている……!なんていう噂が、女子生徒の間で流れている。

そんな熊ヶ谷先生の様子を、翌朝、私はホームルームが始まる前に保健室まで来て見ようとしていた。


「別に大人の恋愛が気になるってわけじゃないけど。あの熊ヶ谷先生が恋愛……どんな様子をしてるのか気にな……っていうわけでもないけど!」


小声で、誰に向けるでもないことを呟いて、ドアを少し開けて保健室を覗く。ちなみに偵察……いやいや、保健室に来ているのは私ひとりだけだ。


「もしかしたら恋愛に悩んでるかもしれないし」


恋愛とか初めてそうだし。そう、あくまで『相談屋』として見に来ただけ。悩んでなさそうな雰囲気があったら、すぐに教室に戻るし。


「……小池先生の本心、知ってるのかな?」


だとしたら、やっぱり悩んでるはずだよね。このまま結婚しても良いのか。でも、熊ヶ谷先生はそんなのお構いなしなのかな?


「でも知らないっていう線も高いよね……だとしたら、なんだか切ないよ……!」


……ああっやっぱり気になる!

熊ヶ谷先生は、今どんな心情でいるの!?

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