愛を叫ぶ日

Love is Nature’s second sun.

誰も居ない校舎のその屋上に立っていた。所々に赤錆があるフェンスにもたれかかる様にして腕を乗せ、校庭を眺める。
2年と少し通った校舎だが、特に思い入れがある訳でもなかった。しかし何処へ行こうかと考えて、足が向かった先は此処だった。
真夏の日差しは容赦なく降り注ぐ、しかし風がある為かそこまで辛くはなかった。風は学校指定の紺色のスカートを攫いふわりと浮かせた。




「リン」

暫くそうして景色を眺めていると、ギィと音を立てて屋上の扉が開いた。そこにいたのは1人の友人だった。セーラー服を着た私とは違い私服で、更に言えば土足でお気に入りだと聞いたことがあるブランドのスニーカーを履いていた。しかし、それに対して私が何か言うことはない。



「ソウ、どうして此処にいるの?」

「お前こそ」

顔を見合わせて、くすりと笑う。こんな日に学校にくるなんて物好きな奴だ、と自分の事を棚に上げて思う。ソウは一歩ずつゆっくりこちらに向かってきて隣に並ぶ。



「どうすんだ?これから」

「何も考えてなかったなあ、どうしようか」

「じゃあ探検でもするか?」


ニヤリと笑いながらされたその提案がとても良いものに思えて、探検しよう!と言い歩き始める。屋上から出る前に空を仰ぐ様にして見る、空は憎たらしい程の快晴が広がっていた。



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