好 き の 内 側 を 見 せ て 。

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これは付き合って半年の記念日を迎える前だったか、迎えた直後かのはなし。




仕事が猛烈に忙しくて、会うのはいつも家。それも鍵を渡しておいて、那加に開けてもらって待っててもらってちょっと喋って一緒に寝てのデート。




この時にはそれも叶わなかった。
終電にも間に合わず、先輩に送ってもらって帰った家のリビングでは待っててくれたであろうソファーで寝ている那加の姿。



半分に折りたたまれた身体は窮屈そうなのに、寝顔はとても心地よさそうで。それでも携帯を握りしめて眠っている姿に心配をかけたよな、と反省する。




とりあえずそんなところで寝て風邪でも引いたら、とベッドへ運ぼうとした時するりと那加の腕が俺の首元へと絡まった。ふにゃりと笑った那加はおかえりなさいとまた目を閉じた。




「 あ、起きた 」

「 え? 」

「 おはよう、那加 」

「 あれ、なんでもう朝? 」




わたし寝てました?ごめんなさい、と謝る彼女はどうやら昨日おかえりなさいをしてくれたことも覚えてないようで。



「 ごめん、心配かけたね 」

「 大丈夫です、帰ってきてくれたので 」




こういう那加の大丈夫が心配で仕方ない俺は、心配症なのだろうか。






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