好 き の 内 側 を 見 せ て 。

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向こうから声がする。
背の高い青葉さんはソファーの下にいるわたしのところからでも顔がよく見える。




「 ねえ、半熟でいいー ? 」

「 ねえ、 」

「 那加? 」



卵を片手にふたつ持って青葉さんが近づいてくる。




「 聞いてる? 」

「 聞いてますよ? 」




返事してよ、とため息をひとつ吐く青葉さんのことを下から仰ぎみる。ちなみに青葉さんがずっと聞いているのは、今日の朝食の目玉焼きをどうするかのはなしである。




「 なに?まだ眠いの? 」

「 んー 」

「 それともスクランブルエッグのがいい? 」

「 違う 」

「 じゃあどうした? 」

「 青葉さんやっぱりかっこいいなと思って 」





なに、今日はどうしたの、熱でもある?ってこの後青葉さんが珍しく慌てて思わず卵をひとつ落として何やってるんですか!とわたしに怒られたのは昨日のはなし。




しばらくかっこいいって言わないで、卵を落としたショックはそんなに大きかったのか。それとも意外と恥ずかしかったのかなーなんて。









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