好 き の 内 側 を 見 せ て 。

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洗い物しとくから先にお風呂入ったら?



食後、あまりにも眠そうにソファーの肘置きに頭をもたげてうつらうつらしていたのでそう声をかけた。




「 んー 」

「 そのまま寝るなよ 」

「 んー 」



返事をするのもギリギリ、今にも瞼がくっついてしまいそうな那加の手を取って起こす。どうして眠たい人の体温はこう暖かくて心地良いのだろうか。それが好きな人なら尚更。



背は平均よりもやや低めなのに那加の指は細くて長いし、手も大きめ。那加は可愛くないから嫌だと言うけど、俺はこの手が結構好き。家の中でも手を繋ぎたくなるくらいに。



「 なにしてる…んですか? 」

「 那加の手好きだなと思って 」

「 ……お風呂入ってくるから離して 」



照れ屋の那加ちゃんは、ほどよく目が覚めたらしい。お風呂で寝るなよと投げかけるとちゃんとはーいと言う返事が帰ってきたな、って安心してたのに。



「 おい、那加 ! 」



次はバスタブの淵に腕を組んで頭をそこに上手に乗せていて。普段なら癒される寝顔もこの時ばかりは心配のタネでしかなくてその濡れた髪をわしゃわしゃとかき回す。






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