覇王~Blue Moonstone ~ 第二部 【完】

1週間後・・・ /先代からのご褒美

   


作業開始から6日目…

すごいというかなんと言うか…
完成した…


あんまりにも早くできたもんだから
アタシはちょっと心配だ…

すぐに壊れたりしないのかな

ドアを閉めた途端にぽろっと…
頭の中にそんなコントみたいな
妄想が走る


アタシが不審気に壁を叩いたり
ドアや窓を何回も開け閉めするもんだから
やっちゃんに頭をこずかれた



「お前、俺の仕事、信用してねぇのか?」


『やっちゃんは信用してるけどさ
 こんなに大きなのがこんなに早く
 できるなんて、びっくりだもん』


「みぃちゃん、大丈夫だよ?
 職人とここの若いので
 毎日150人以上の手が入ったんだ
 しっかりしたのができたよ」



職人の一人の河本のおじちゃんが
出来上がった建物を見て
それからなんだか窓に張り付いて
中を興味津々の様子で見てる
みんなに柔らかな目を向けていた



『そっかぁ…』


「ほんとならこれ1棟建てるのに
 5人もいれば十分なんだ
 その何倍もの人手があったしな」


『ありがとね?』



こんな短期間でこんな立派なの
作ってくれたみなさんに
ぺこりと頭を下げると
照れたように顔を背けられる

…やっちゃんと一緒…
職人さんって照れ屋さんだ



「先にお前んちに行っとくぞー」



頭にタオルを巻いたまま
職人のみなさんと
バンに乗り込むやっちゃんに
一斉に声がかかる



「ありがとうございましたぁッ」



港中に響く声に職人さんも
手をあげて答えてくれる

中には「夏休み、待ってるぞ」
と言う声もあるから
バイトが決まった人もいるみたいだ


0
  • しおりをはさむ
  • 3001
  • 5357
/ 436ページ
このページを編集する