覇王~Blue Moonstone ~ 第二部 【完】

祭 /ふたり




アタシの肩を抱いたまま
暁人はスタスタ歩いて行く


みんなで的屋を冷やかすんじゃないの?



『暁人、みんな来てないよ?』


「ああ…」



言葉少なく、歩く暁人に
アタシは半分引きずられてる



暁人が変だ…



何も話さずにどこか
目的の場所があるかの様で

その方向はお祭りの会場とは
方向が違うんじゃない?

方向音痴のアタシでもわかる
だって人並みから外れて
賑やかな場所からも遠ざかってる



暁人にグッ---と抱き寄せられて
コンクリートの建物に入る


うそ…ここって…




『暁人、ここ…』


「ああ…黙ってろ…」




1つの部屋の扉を開いて
暁人はアタシを引き入れた



やっぱり…ここ…






『ラブホテル…』




入り口で立ち尽くしてしまう

暁人…なんで、こんな時に…


そう言えば…誰かが言ってた
暁人が鬼畜になるのは
決まって戦闘の後
戦闘で高ぶった気を静める時…



だから?
アタシをここに連れて来たの?



じゃぁ…アタシ…


これから
暁人の気を静める道具になるの?



…でも…

きっと戦闘の後に
今までそうだったんなら
それは暁人には必要な事なのかな?

そうしなきゃ、いつもの暁人には
戻らないのかな?

もしアタシがここにいなかったら
鬼畜と化した暁人は他の女の人と
こういう所にくるのかな



それは…なんか嫌だ…


暁人が他の女の人の肩を抱く?

アタシにするみたいに
甘いキスをしちゃうの?

その腕に他の女の人を抱いちゃうの?



イヤ…だ…

アタシって自分で思ってたよりも
ヤキモチ焼きだったみたい…


だったら…
その役目をアタシがしなきゃ


ほんとはさ?

もっとロマンチックなのが良かった

初めてが暁人の気持ちを静める為…
なんて嫌…

でもそれを他の人がやるくらいなら
アタシがやるべきなのかな


あ~あ…
電気もつけずに必要な部分しか見ない
アタシの初体験は悲惨そうです…



頭の中がグルグルする…

いろんな事を短時間で考えすぎて
キャパオーバーらしい

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