覇王~Blue Moonstone ~ 第二部 【完】

祭 /男の友情



う~ん…
このキスは大好きだ

座ってもアタシの右上に位置する
大好きな人の横顔を見て微笑んだ


暁人もフッ---と笑うとアタシの手を握り
正面の池をじっと見てた


ここには毎年の様にみんなで来てる
この池だっていつも見てる



だけど…大好きな人と見る
見慣れた景色は
今までとはまるで違って見えて不思議



しばらく2人でそうとしてると
後ろで人の気配を感じて同時に振り返った



「邪魔していいか?」




英悟だ




「ああ…」




今の暁人と英悟はお友達モード




「…いなきゃいねぇで心配してたけど
 いればいたで、うるせぇうるせぇ…」




頭を掻きながら笑った英悟
今のは…美穂さんの事だね

照れくさそうにしてるのを見て
こっそり笑った




『美穂さんの事…言ってくれてれば
 よかったのに』


「ああ…ま、いつかは言う事に
 なっただろうけどな
 今じゃねぇと思ってたんだ

 それによ、今回はうちの事で
 手を煩わすしな」


「けど、お前のねぇちゃんの男
 内田絡みだったんじゃねぇの?」


「ああ…ま…惚れてたのは最初だけで
 すぐに辻の本性に気付いたらしい

 辻の所の組は他の県で追い込まれて
 内田を頼って逃げて来てたらしいな

 で、今回の件に乗っかって
 人を集めてうちの…
 高崎に成り代わろうと企んでたらしい」


「高崎のシマ、落とそうとしてたのか」


「みてぇだな、姉貴の話だとな
 だから余計に目を離しちゃマズイ
 そう思ってたらしい」


『でも…美穂さんならいつでも
 逃げれたんじゃないの?』


「まぁな、アイツなら
 けど…家出した時は
 俺のオヤジが死んで
 叔父貴が引き継いだ直後でさ

 ま…バタバタしてたんだ
 だから姉貴も辻の馬鹿に
 逃げたら高崎潰すって言われてよ
 それに…
 暴力も手加減なかったらしいしな
 逃げる気力もなかったらしい
 まだ叔父貴が怒ってるって
 思い込んでて帰れねぇってな?」


『そっか…
 仲直りしてくれてよかったね』


「ああ、そうだな
 なぁ、英悟…高崎の跡目はどうなる」


「ああ、俺が継ぐ
 慎吾に譲ろうと思ってたけどよ
 こないだな
 叔父貴と慎吾と話したんだ」



 

0
  • しおりをはさむ
  • 3006
  • 5363
/ 436ページ
このページを編集する