覇王~Blue Moonstone ~ 第二部 【完】

怒髪 天を衝く /御大



バタン---
雅斗さんは大きな音を立てて
事務所のドアを開け放した


目で合図を送ってきたから

うむ…

と、いう風に横柄に頷けば
顔を背けて肩を震わせてる

ふん…



事務所の中に入れば
なるべく大物を気取って
横柄に目に力を入れて
まわりをぐるりと見渡した


は…と息を飲みこんだ気配
視線が集まる


そうそう、こんな感じこんな感じだ

もう一度、視線を行き渡らせて
思い切り気取ってみる

そうッ、この辺であの有名なセリフを…



RRRRRR---



クソウ---邪魔された



みなさん、
固まっちゃってて電話に出ない



『電話…』



小さく呟くと
若い人が飛んでった



「ハイ、立石組でごぜぇやす」



---コケタ…
や…本気で肩から落ちそうになった

なんであっくんとこもここも
わざわざ「ごぜぇやす」って言んだろう



「みぃ…」



良一が駆け寄ってアタシの顔を見てる



『もうッ、せっかく演じてたのに』


ええええ……



良一も組長さんも
みんな「え」しか言わないし



「今度は極道の女らしいですよ
 今…電話の前、アレ言おうとした?」




雅斗さんがみんなに説明と
アタシに質問したから
うんうん---と激しく首を
縦に振ったら爆笑された



「あの…」


「なんだ?」


「あの…今日…の集まりですが
 急遽、御大も出られるそうです」


「なんだと」 



みんなの顔が見る見るうちに
青白く変わっていく



「紋付に着替える、出せ」



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