覇王~Blue Moonstone ~ 第二部 【完】

抗争 /劉騎



暁人の声を合図に大きな扉が左右に

開かれた


「なんだッ…」


「英悟ッ?」


「シズキッ…」


劉騎…ううんッ

元・劉騎のメンバーの戸惑う声

かつての仲間を呼ぶ声が聞こえる


「どうした?英悟?
 戻ってきてくれたのか?」


「なぁ?そいつら誰?
 新しいメンバー?」


「シズキッ…こっち来いよ?
 お前が見たがってた奴あるぞ?」



親しげに声をかける

ここから見る限りはおかしい所はない



「あれはちょっと前に薬やってるな…」


え?


どうして?内田からはもう流れない

だって…内田組はなくなったんだよ?


純平さんを見ると



「ああ…内田の残党か…誰かが渡したか
 それか残ってたのをやったんでしょう」


あ…そうか…

内田組が潰れて1ヶ月もたってない

だから薬がどこかに残ってたのかも…


『うん…』


「この状態はやっかいだ」


『どうして?』


「薬をやると凄くテンションが上がるんです
 今の奴等はその状態で…
 ほら…目がギラギラしてるでしょ」


『ほんとだ…』


「今日、俺が来た理由…
 まぁ…歳が1番近いんで蓮杖のモンって
 ばれにくいってのもあるんですけど
 オヤジが言ったんです…
 自分を試して来いって」


『試す?』


「ええ…俺も薬中でした…」


『え?』 


「元いた組で薬を覚えて
 蓮杖組が乗り込んできた時
 フラフラになりながら逃げました
 道端で倒れてるのをオヤジに
 拾われて…今ここにいます」


『あっくんが…』


「ええ…俺も族だったんですよ
 俺らのチームではそのまま本職に
 なる奴も多くて…
 でも大体が仕事がなくて鉄砲玉です…
 俺も当たり前のように組に入りました」


『うん…』


「あれだけ粋がって入った組は
 ガキの想像以上に汚い所でした
 でもそれがあたりまえだった…
 進められるままに薬もやりました」


『うん…』


「その内に中毒になって…
 薬の事しか考えられない毎日でした
 どんなに汚い事もそれをやれば
 薬が手に入る…だからやる
 平気で女も売ったし素人にも
 手をあげてました…」


『・・・・・・』



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