覇王~Blue Moonstone ~ 第四部【完】

帰郷 /大切な場所




蓮杖に着いて走り出そうとすると

暁人に担がれた


なんでッ?


早くあっくん、あっくんッ



ジタバタするけどがっちり腕が

アタシを巻き付けるように離さない



「若…おかえりなさ…みぃちゃんッ」



出迎えた純平くんは絶句した



暁人の小脇に抱えられるという

なんとも情けない再会に

アタシは苦笑するしかなかった



『ただいま…純平くん』


「あ…あぁ…オヤジーッ」


純平くんは何度か転びながら

和室の方へと走ってく



「ウルッサイッ 純平ッ」


あ…



『なつみちゃぁぁぁーん
 ただいまーッ たすけてぇぇ』


ドドドドドド…


台所の方から音が聞こえる



「みぃーこぉぉぉッ」



『ヒ…』「は…」



暁人と同時に口から悲鳴が出た


だって夏美ちゃん…包丁、持ってる…



「みぃこッ」



広間からてるちゃんと康くんが顔を出して

夏美ちゃんを見て悲鳴を上げた


「姐さん…それ…」




「てめぇ…ババァ…
 手に持ってるもん、離せ」



「はぁ?」



自分の手を見た夏美ちゃんは




「テル…」




てるちゃんへとポイっと包丁を投げた



恐ろしや…蓮杖、姐…



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