覇王~Blue Moonstone ~ 第四部【完】

暖かな場所 /甘い彼



ニヤリと笑った暁人は

ポンポンと自分の隣を叩く


座れって事か…


警戒しながらちょんもり座ると



「風呂、入るのか?」



あ…よかった…普通だ…



『うんッ 足とか寒くてさ?
 眠れそうもないから』



「ふぅーん…
 俺がいるのにか?」




あ…そうだ…

暁人がいれば暖かいじゃんッ


んでもお風呂は入りたいなぁ…

かなり汚い気がする…



『それでも入る
 なんか気持ち悪いしね?』



「そっか」



お湯が溜まった事を知らせる音がする



『入ってくるね?』


「ああ…俺も行くか…」



洗面所でパーカーを脱いでると

鏡の中に暁人がいる…

はて?


顔を正面に向けると…おおぅ…

鏡の中でニヤリと口角を上げてる



『暁人ッ なんで服、脱いでんのッ』


「あ?」


眉間に皺を寄せた暁人の体を

ドアの向こうへと追い出し

カギをかけるとやっと安心して

お風呂に入れた


もしかして一緒に入る気でいたの?

アタシ…暁人に対する免疫力がかなり低下してる

一緒にお風呂に入ったりしたら

そのまま水没しちゃう…


ささっと洗って湯船に浸かりながら息を付く


ぽちゃんと天井から落ちた水滴に

体を湯船に深く沈めた


着替えを済ませて部屋に戻ると

暁人は仏頂面でソファに寝転んでる


『暁人?ごめんね?交代しよー』


髪をタオルで拭きながら言うと

チッ---と舌打ちしてドアに消えて行った



髪を乾かしながら考える


…ストーブが欲しい…


アパートの生活ですっかり虜になった

あの暖かさは他では得られない


やっぱり…直火だよね…

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