社長の旦那と恋知らずの妻(わたし)【完結】




溜め息が出てきたのは心配とか関心とか緊張が途切れたからではなく、失望と言ってもいいのかもしれない。


いや、失望も違うか。





「拓斗さん…」





もしかして結婚したと言う必要がないのはすぐに離婚し再婚をする為ですか?


周りから何も言われない為にも黙っていようと拓斗さんは決めたんですか??


そんなの…


私はきつく唇を噛み締める。


浮かぶんだ。


拓斗さんが元カノさんと結婚して飯田コーポレーションでこう言うの。


結婚したんだ!って拓斗さんは元カノさんの腰に腕をまわして堂々と報告に回る。


そんな拓斗さんの姿なんて私は現実でも想像でもすら見たくない。


考えただけでもギューって胸が締め付けられ、泣きたくなるくらい苦しいんだ。



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