木蓮ひらり

日が高いな、と思って、ベッドに寝そべったままケータイで時刻を見た。

もう九時を過ぎている。

メッセージが来ていた。



frm 瀬田木蓮
sub おはよう♪

知っているかもしれないけれど、三田くんが八月四日に帰省します。

トモとあたしと杉本くんの三人でお見送りしよう。

杉本くんからの提案です。

木蓮




知らなかった。

あたしとヒデちゃんの関係はその程度のものだ。

わかっていたから傷ついたりしない。

三人での見送りの提案は、進展のないあたしたちへの気遣いだろうか。

見送りも三人でするならいいかもしれない。

たったひとりでする見送りは何か結論が出てしまいそうで怖いけれど、木蓮や杉本くんが一緒なら、あたしたちの関係は変わらないだろう。



木蓮に了解の返信をしてから洗面所で顔を洗って、鏡を見た。


おととい染めた髪が予想したほど明るくならない。


本当は出会った頃のヒデちゃんみたいなミルクティー色にしたかった。


こんな風に思うあたしが、だめなのかなと思う。



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