木蓮ひらり

乱反射 /3

ヒデちゃんを見送ってから、あたしたちはバスターミナルへ移動した。

杉本くんが乗るバスが来るのは二十分後だ。


「出発まで二人で過ごしたら?」


あたしは気を利かせて言ったつもりだった。

だけど杉本くんが
「上総さんは英規の見送りはするのに、おれのことは見送ってくれないのかぁ」
なんて言うし、木蓮も頷きながら笑うから、あたしも一緒にバスを待つことにした。


「トモ、疲れてない?何か飲む?」


あたしは平気だと言ったけれど、木蓮は自販機でスポーツドリンクを買ってくれた。

三人で待合いの椅子に座って喉を潤す。



「英規がふられたのって一年以上前のことだから。気にすることないよ」


杉本くんが言った。


ヒデちゃんがS高に入って、中学時代に付き合っていた彼女と距離が離れて、三か月後に彼女の方に新しい恋人ができた。

よくある話だ。


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