木蓮ひらり

渡された箱を許可を得て開けると、
大きさも濃淡も様々な琥珀色の石の連なりが現れた。

ブレスレットだ。

日に透かして見ると、
まろやかな光があたしの掌で揺らめく。


「きれい……ありがとう」


あたしは左の手首に着けようとしたけれど、慣れていなくて片手で着けるのが難しい。

手間取っていたら、ヒデちゃんが留め金を掛けてくれた。

直接触れてはいないのに、ヒデちゃんの手の熱さがほんのりと伝わる。

そんなことでもあたしの心臓はきゅっとなる。


「ショーケースに飾られているより、女の子の手首にある方が綺麗に見える」


ヒデちゃんはそう言って、あたしの手首にかかったブレスレットを見ていた。

うつむいているヒデちゃんは、前に会ったときよりも少し痩せたように見える。

茶色の瞳は深緑の陰に沈んで、複雑な色を映している。


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