木蓮ひらり

冬凪 /2

その日の帰りは、木蓮とサエとエリナとあたし、四人揃って校門を出た。

試験前だから木蓮の部活は休みだ。


「いつ行く?カラオケ」

「テスト終わってからだと……」

「クリスマス前か」

「イブはみんな予定あるだろうから」

「ねえよ」

「同じく」

「空いてますー」


みんなで笑いながら歩いて、バス停でサエとエリナを見送った。



「クリスマス、三田くんに会わないの?」


人通りがまばらになったところで、木蓮が訊いてきた。


「年が明けたらって約束だから」


あたしはそう応えたけれど、その約束を本当はちょっと後悔している。

年明けではなくクリスマスまでということにしておけばよかった。

あたしだって恋人と過ごすクリスマスには憧れている。

だけど自分から言い出したことだから仕方がなかった。

あのときのあたしのバカ。考えなし。


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