木蓮ひらり

冬構 /2

次の日の午後、聡子さんがひとりでやって来て、ママとあたしに改めて謝罪をしてくれた。

それから大人二人で今後の話をしていた。

あたしは店のテーブルを拭いたり灰皿を並べたりしながら、それを聞いた。

聡子さんとおじさんは商売を辞めて、聡子さんのお兄さんがやっている小さな建設会社で働くことになったそうだ。

聡子さんはそこに木蓮も連れて行こうと思っていたけれど、学校の問題がある。

その町はあたしたちの温泉町よりも田舎で、最寄りの公立高校まではかなりの距離があるらしい。

しかもその町の高校は商業科と工業科なので、普通科に通っている木蓮の編入は難しいようだった。


「だからね、木蓮は卒業するまでこの町で一人暮らしさせようと思うの。あと一年ちょっとだしね。アパートを借りてやって……」

「アパートってどこよ?」

「学校の近くにあるでしょう」


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