アルキメデスの誘惑
晩餐会 /マダム
ドリフト走行で右折したマイバッハが見えなくなると、わたしとマユミは観音寺家の本邸に案内された。
玄関先と思われる入口には、観音開きの剛鉄の扉。
その扉が内側からゆっくり開き、いよいよ、館の内部に足を踏み入れる。
予想通りというか……エントランスの天井はとても高い。
しかし、開放感はゼロ。
なぜなら……鉄、鉄、鉄。
見渡す限りのオールアイアン仕様になっていて、通路に敷かれた絨毯まで鉄色という徹底ぶり。
威圧感満点のエントランスで待つこと少々。
「お待たせしてごめんなさい。こんばんは、ようこそ」
気品漂うマダムが、登場した。
あらすじ
通称アルキメデス。理数系の神童はクールガイ。同級生の御曹司が持ってきた事件はちょっとやっかい。アルキメデスは急に誘惑してくるし、17歳は恋と事件の予感がする。
この作品のレビュー
総合ランキング37位獲得!(2012年02月)
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