アルキメデスの誘惑

夏の予感 /強引さ




「そこでだよ、東山さん」


ハルノブは、わたしの肩に力強く手を置いた。


「この封書を、東山さんに託したい」


「はあっ!?」


意味不明。


なんでこの薄気味悪い手紙を託されなきゃいけないの?


絶対、人選まちがえてるって!


大声をあげかけたわたしに、ハルノブは指を1本口元に持っていき、


―― 静かに、騒がないで


と、ゼスチャーをして声を潜めた。


「東山さんのクラスには霧島君がいるよね」


「アルキメデス?」


「彼に協力してもらえないだろうか」


「…………」


面倒なことになってきた。


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