好きには、なれない 【完】

合縁奇縁 /優等生・八方美男・不良



タイミングの良い光の申し出により、わたしのエスコート役は決まった。


唖然とする基樹に、わたしは満面の笑みで振り返る。


「ご心配ありがとう。明日の桜見会には相馬家のご子息と出席するから安心してね」


「光、おまえ……」


しかめっ面になった基樹に、光は大げさに首をかしげる。


「どうした、基樹。怖い顔するなよ。相馬家では星野家につり合わないと思ってる?」


とってもわざとらしい。


「そういうことじゃなくて!」


「じゃあ、なんだ。もしかして、本当は基樹が瞳を誘いたかったとか? それなら謝るけど」


「……そうじゃなくて!」


「じゃあ、なんだ?」


「もう、いいっ!」


むかしから基樹の扱いに慣れている光は、不機嫌な基樹を軽くいなしてしまう。




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